どの業界、どの企業にも、仕事を「生活の手段」だと割り切って取り組む人はいるだろう。その割り切りがモチベーションにつながることもある。しかし稲盛和夫氏の言葉のように「仕事を好きになる」ことに勝るものはないだろう。稲盛氏自身も、仕事が嫌になったことがあるというが「好きになる努力をした」のだという。どんな仕事でも一生懸命に取り組んでいれば、成果が出ることもある。それが自身への評価につながり、達成感、やりがいにもつながる。自分の仕事を「楽しい」「好きだ」と思えるようになれば、次の目標も見えてくるだろう。
なかなか成果が出ず、モチベーションが低下している社員はいないか、いま一度見渡してみてはどうだろうか。担当業務や部署を変えてあげるだけで力を発揮し始める者もいるかもしれない。新しい仕事が好きになれれば、一気に活躍人材に変貌することもありえる。
ビル・ゲイツ氏の言葉は、アスリートのメンタリティーに通じるものがある。毎日毎試合「必勝」の気持ちで臨むからこそ、最大限のパフォーマンスを発揮できるのだ。ゲイツ氏は「切羽詰まったときにこそ、最高の能力を発揮できる」とも言っている。アスリートも勝敗の分かれ目となる場面では「どうすればよいか?」と必死で考えて身体を動かし、勝利をつかむものだ。
これは建設業の現場でも通用する考えではないだろうか。長丁場となる現場、8時~17時の仕事の場合には「○分の1日」と考えてしまうこともある。しかし「今日は必ずここまで仕上げてみせる」「今日はこの技術を使って作業をしてみよう」などと、その日の自分にテーマやミッションを課してみる。そしてその達成が難しくなると「じゃあこうしてみよう」と考えてみるのだ。業務の効率化だけでなく、スキルアップにもつながるかもしれない。








