順風満帆のようなのに、なぜ平成31年に新たに林業部を立ち上げられたのですか?の問いに。
「一人親方の高齢化など、林業担い手不足はとても深刻な問題です。将来の森林や里山を守り、自社の原材料の調達を円滑にするためには積極的に林業に取り組む必要があると考え、私が林業部の立ち上げを提案しました。」と石川和弘常務取締役。
「ただ、誰も山仕事の経験がないので、何のノウハウもなく、山の買い方も分かりませんでした。私の父親が、シイタケの原木栽培用のホダ木をとるための山を持っていたので、そこで作道から集材までミニユンボ1台で見よう見真似で始めました。真似事から商売にするのは大変でした。会長からどんな仕事でもこなせるようになりなさいと教えられていたので、多くの人から教えを受け、試行錯誤で山仕事に臨みました。作業班は6名編成で1班です。昨年の素材生産量は、5,500㎥でした。今年からようやく採算ベースになり、今までチップ製造部門に頼りきりで迷惑をかけたので、これから恩返しを始めれると思っています。素人集団の私たちが何とか形になってきたのも高性能林業機のおかげです。現在山の現場用の機械は10台保有しており、ショベル6台のうち5台が住友建機製になります。
山に入って気付いたのですが、私が子供の頃に見ていた山と違いました。昔のほうが、山はもっと整備されて美しかったように思います。山を美しく整備して地元の人たちに喜んでいただけるよう尽力するのが、この仕事に携わった私たちの責務だと考えています。」