住友建機株式会社SUMITOMO

浜崎製材 株式会社(福島県)

地元の人たちに喜ばれる
森林を創る

浜崎製材株式会社は、昭和31年8月に現会長濱崎喜一郎氏によって浜崎材木店として開業された。その後昭和34年に製材工場を新設し、一般建築材の販売を主業務とする。
昭和50年に法人設立し、現社名「浜崎製材株式会社」とした。平成31年新規事業として「林業部」を立ち上げ素材生産業に着手し、現在に至る。浜崎製材株式会社が所在する福島県本宮市は、福島県の県北、中通りに位置し、北西に奥羽山脈の南端、秀峰安達太良山を望み、東の阿武隈高地のなだらかな丘陵地とに挟まれた、江戸時代より奥州街道の本宮宿として栄えた歴史ある町です。

 


 

最初は端材のチップ加工から

代表取締役社長 濱崎 さちえ様

「社名は製材ですが、90%木材チップ製造の会社です。」と濱崎さちえ代表取締役は、にこやかに話しはじめられた。「現会長が製材の過程で出る端材をチップ加工したことから始まり、建築材がプレカット中心になり、製材の仕事が少なくなっていくのではないかとの危機感から、チップ加工専門に事業展開をしました。その事業に伴って、より効率の良いワンウェイ方式のチップ生産のために、ハマサキローリングバーカー(木材皮むき機)やトロンメルスクリーン(チップ選別機)などチップ製造に必要な機械を考案し、100社以上のチップ工場に採用を頂いています。」

 その後社業は順調に発展し法人化や大手の製紙会社との取引も始まる。現在チップ工場では、製紙用と燃料用のチップを製造している。

素材生産への新たな取り組み

 順風満帆のようなのに、なぜ平成31年に新たに林業部を立ち上げられたのですか?の問いに。
「一人親方の高齢化など、林業担い手不足はとても深刻な問題です。将来の森林や里山を守り、自社の原材料の調達を円滑にするためには積極的に林業に取り組む必要があると考え、私が林業部の立ち上げを提案しました。」と石川和弘常務取締役。

「ただ、誰も山仕事の経験がないので、何のノウハウもなく、山の買い方も分かりませんでした。私の父親が、シイタケの原木栽培用のホダ木をとるための山を持っていたので、そこで作道から集材までミニユンボ1台で見よう見真似で始めました。真似事から商売にするのは大変でした。会長からどんな仕事でもこなせるようになりなさいと教えられていたので、多くの人から教えを受け、試行錯誤で山仕事に臨みました。作業班は6名編成で1班です。昨年の素材生産量は、5,500㎥でした。今年からようやく採算ベースになり、今までチップ製造部門に頼りきりで迷惑をかけたので、これから恩返しを始めれると思っています。素人集団の私たちが何とか形になってきたのも高性能林業機のおかげです。現在山の現場用の機械は10台保有しており、ショベル6台のうち5台が住友建機製になります。
 山に入って気付いたのですが、私が子供の頃に見ていた山と違いました。昔のほうが、山はもっと整備されて美しかったように思います。山を美しく整備して地元の人たちに喜んでいただけるよう尽力するのが、この仕事に携わった私たちの責務だと考えています。」


レポート:郡山支店 長沼 亮

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