住友建機株式会社SUMITOMO

高知官材(高知県)

森林整備で
豊かな社会づくりに
貢献する。

作業員の安全と労力の軽減から高性能林業機械は必須

 高知県は、太平洋に面していて「海の国」のイメージが強いが、県の面積に対する森林率84%で日本一、人工林率も第2位の「森の国」でもある。その高知県の中央、高知市に株式会社高知官材は、昭和41年に創業された。それから50年、現在は高知県全域と徳島県境、愛媛県の南予地方、いわば四国の南半分を営業範囲として業務展開され、本社以外に安芸市と四万十市に出張所がある。
 創業当時は、社名にあるように国有林の事業などが主な業務であったが現在は民有林の仕事もかなり増加しているそうだ。
平成9年に三代目の社長に就任された中山社長にお話をしていただいた。
「現在、作業班は基本4班。嶺北と安芸に各1班、四万十に2班で、計25名の作業員が在籍しています。2016年の年間生産は間伐が12,000㎥、皆伐が9,000㎥ほどです。平成2年にグラップルソーを購入したのが高性能林業機械導入の最初です。その後、現場作業の安全を考え、平成6年ハーベスタを導入。現在ハーベスタ6台、グラップル15台、フォワーダを10台保有しています。以前は枝打ちなどの作業をチェーンソーで傾斜地などの足場の悪い場所でしていましたが、労力の軽減と作業の安全性を考えると高性能林業機械は、必要と感じています。林業の従事人口の減少や作業員の高齢化を考えるとなおさらのことです。
 高性能林業機械導入以後、生産量は向上し、事故も減少傾向にあります。弊社では、事業存続の第一歩は安全確保と位置付け、安全基本精神3か条、1、面倒くさがらず 1、心身に余裕を持って 1、冷静な判断と行動  整理・整頓・清潔・清掃 0災でいこう!よし!を作業前に唱和し一日の作業の始まりとしています。」

住友のケスラーは測尺の正確さが秀逸

 住友の機械が活躍している現場で、門脇清慶部長にインタビューに応じていただいた。
 「住友さんのケスラーを最初に見たときは、動きがゆっくりした感じで、社長に『こんな遅い機械使い物になりませんよ』と文句をいってしまったのですが、実際使ってみると全然違いました。何といっても測尺ですね。正確さが他社の機械と比較にならないので驚きました。本当にこの機械は最高です。ヒノキの5cmくらいの枝打ちなら楽々とできるし、ベースマシンの性能も素晴らしいです。まったく故障も無いし言うことなしです。あと、整備に関して代理店サービス工場の公文重機整備が早朝より修理して、作業員が現場到着時には直っている。機械の稼動優先してくれて、技術力も高い。公文重機さんがいるから幡多地区にたくさん機械が入っています。社長に今後は全部ケスラーに入れ替えて欲しいと頼んでいます。」
 最後に、中山社長に今後住友に希望することをお聞きしたいのですが?という質問に「個人的な感想ですが、住友ということではなく、林業機械が発展的な開発がなされていないイメージがあります。国家として、国土の根幹である森林の機能を永続的に維持管理していくために、もっと積極的に開発投資を進めて頂きたいと思っています。」

●レポート 四国支店 小野 健次郎