2025年は、フルモデルチェンジした新型油圧ショベル「レジェスト」8型の発売という、大きな話題がありました。反響はいかがでしたか?

本当に多くのお客さまから温かいお声をいただきました。発売前のデモ段階から高い評価をいただき、2025年12月にはマーケットシェア28.9%と、単月では過去最高の実績を達成することができました。特に評価いただいているのが「操作のしやすさ」です。「思った通りに動いてくれる」「長時間作業でも疲れにくい」といった声を聞くたびに、開発に携わった社員の努力が報われたと感じます。作業内容やオペレーターの好みに応じて、スピード重視、パワー重視、省燃費重視の3つのモードを選べるほか、動きのフィーリングを自分好みに調整できる機能も搭載しています。

住友建機は創業以来、「オペレーターの立場で考える」ことを何より大切にしてきました。今回の評価は、その姿勢が現場の皆さまに届いた結果だと思っています。

環境への配慮という点では、燃費性能も重要なテーマですね。

はい。私たちは約20年前から、燃費向上を重要な開発テーマとして取り組んできました。モデルチェンジのたびに改善を積み重ね、確実に燃費性能を高めてきています。油圧ショベルは、構造上どうしてもエネルギーロスが大きい機械です。それでも「少しでも無駄を減らしたい」という想いで、技術者たちは挑戦を続けてきました。

そして今、次のステージとして取り組んでいるのが電動化です。建設現場でもCO₂排出量削減への関心は非常に高まっており、私たちの役割はますます大きくなっています。長時間稼働や充電時間の短縮など高効率を目指すべく、バッテリー性能の向上や充電インフラの整備など、自動化へ向けた課題はまだ多くありますが、机上の検討だけでなく、実際の建設現場で試しながら、現実的で役に立つ技術を形にしていきます。

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積み重ねてきた燃費改善。
その先にある電動化を、現実的な技術に。
新たに稼働を控える横須賀工場についても教えてください。

横須賀工場は、住友建機のこれからを支える重要な拠点です。現在は2026年7月の仮スタートに向けて準備を進めています。この工場では、大型機や応用機を中心に製造します。

一方、千葉工場では量産機を担当し、それぞれの工場の強みを活かす体制を整え、生産効率を高めていきたいと考えています。

道路機械分野への本格参入も注目されています。

2025年1月に道路機械事業本部を設置し、アスファルトフィニッシャ事業を本格的に強化しました。「ASTRA(アストラ)」シリーズは、“誰が使っても、安定した舗装品質を実現する”ことを目指して開発した製品です。カメラで道路形状を認識し、操作や舗装幅の調整を自動で行うことで、オペレーターの負担を軽減しながら、高品質な施工をサポートします。

道路は、私たちの暮らしを支える大切なインフラです。その整備を支える機械づくりを通じて、社会に貢献していきたいと考えています。

AIや遠隔操作といった先端技術にも積極的ですね。

私たちが大切にしているのは、「技術のための技術」ではなく、現場で本当に役立つ技術です。遠隔操作や自律化は、現場の人手不足や安全性向上といった課題を解決する大きな可能性を持っています。ただし、無理に一気に進めるのではなく、安全性を最優先に、確実に使える技術から導入していきます。新しい機能は完成次第、順次追加していくことで、できるだけ早くお客さまに価値を届けていきたいと考えています。

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先端技術も、安全性を最優先に。
現場で確実に使える技術から届けていきます。
海外市場への展開についてはいかがでしょうか。

まず力を入れるのが欧州です。特にイギリスは、住友建機が欧州市場に本格進出した思い出深い場所でもあります。ここで改めて住友ブランドの油圧ショベルを広げ、将来的には欧州全体へと展開していくことを目指しています。

また、アスファルトフィニッシャについては北米市場も視野に入れ、調査を続けています。東南アジアや中国など、さまざまな地域での可能性も見据えながら、着実に海外展開の基盤を築いていきます。

最後に、住友建機のこれからについてメッセージをお願いします。

2026年は、住友建機にとって大きな転換点です。新しい機械、新しい工場、新しい市場への挑戦が同時に進んでいます。私たちが大切にしているのは、人を想うものづくりであり、現場で働く方々の声に耳を傾け、社会に役立つ機械を届け続けていきます。これからの住友建機に、ぜひご期待ください。