住友建機株式会社SUMITOMO

美和木材協同組合(茨城県)

創業から60年、
意欲と能力を発揮して
新しい林業への挑戦

美和木材協同組合は、戦後の復興期の住宅建築ブームの中で木材需要の高まりに応えるべく、昭和38年に地域の製材業者14社が、国有林の立木を、共同購入することを主な目的として、中小企業協同組合法に基づく法人組織として設立された。


 

発展の礎は理事長の英断から

理事長 川西 正則様

 昭和40年、東京営林局の事業部長さんから臨時製品生産請負事業(臨製)の話があり、水戸営林署と8,000㎥の請負契約を交わす事になり、組合直轄の作業班を組織して業務遂行する事になりました。
 この時、当時の理事長から臨製の現場監督に採用されて、以来57年、組合を率いてこられた現理事長の川西正則さんに、今日までの組合の歩みや今後の展望などを聞きました。

 当時の髙井理事長さんが臨製を組合員に相談したところ、皆さんから賛成が得られなかったそうです。注文材等うま味のある自社の仕事が優先だったからです。しかし国が行うという事業には協力すべきだと髙井理事長は考えられて、新たに作業班を編成して臨製の導入に踏み切りました。

 高性能林業機械等なかった時代、チェーンソーと鳶と集材機は阿波山製品事業所から借り受けて、巻き立ては人力での作業で何とか期間内に完了する事が出来ました。
 顧みれば組合内に、直轄の作業班を以って臨製に取り組んだ事が、組織としての将来と方向性を決定づけ、同時に社会的な信用を向上させる英断でありました。その実績と業務評価が、翌年に水戸営林署から12,500㎥と前年を上回る契約を結ぶ事となり、今日に繋がっています。

新しい林業への挑戦

 現在組合の職員は37名で、生産が22名、造林10名、トラック運転手が4名、オガ粉製造が2名です。平均年齢は40歳、生産班は5班で班長会議の中で検討され構成メンバーを固定しないで交流するようにしています。高性能林業機械は39台の保有で、その内住友さんの機械は11台です。現場からの意見を聞いて決めていますが、住友さんの機械に対する現場の評価は非常に高いという報告を受けています。

 昨年度の生産量は35,000㎥でした。作業員数に比べて機械が多い割には生産数量は少ないと思われるかもしれませんが、8時始業開始16時30分終業の定時就業制で残業はありません。将来的には50人規模にしたいと考えていますが、高卒者の応募が少ない等作業員の確保が難しい状況にあります。

 しかしながら、林業は成長産業といわれ、伐って、使って、植えて、育てる、緑の循環システムの構築と脱炭素社会への貢献、さらに木材利用が住宅から中大規模建築物へと推進されてゆく状況の中で、木材の供給源である原木生産を担う私共林業事業体が、先進的林業機械等をフル稼働して生産量を一段と高め、若い労働力の確保に全力で取り組むという使命感に燃えて新しい林業への挑戦をして行きたいと考えています。


レポート:茨城支店 野原 幸一

SH135X-7 MSE ハーベスタ(トリケラ)

美和木材協同組合
本社所在地:茨城県常陸大宮市鷲子46番地の1
電話 0295 - 58 - 2899
創業 昭和38 年4 月