
新型油圧ショベル 開発ストーリー
顧客価値の追求で
新たな到達点へ。
「新型」にかけた
技術者たちの思い
住友建機は2025年春、
新型油圧ショベルを発売します。
「新たな到達点へ」をキーワードに、お客さまに満足いただける製品像を追い求め、誰もが使いやすい操作性、
高度な安全機能、卓越した作業効率や低燃費など、
さまざまな革新を成し遂げた8型機。
建設現場の未来を切り開く、
この新型レジェストはいかにして生まれたのか。
開発に携わった技術者たちのストーリーを
インタビューしました。





新型機開発では、従来のスペック向上だけでなく、「お客さまへの提供価値」を重視しました。 建設業者にとってショベルは利益を生む道具であり、売上向上とコスト削減にどう貢献できるかを追求。
シートやレバー等全ての配置を見直した快適性、大型モニターや衝突軽減システムFVM3による安全性、新作業モードや先進機能による生産性と燃費性能の両立、これら一つひとつの改良を積み重ねることで、これまでにない「満足感」という価値を提供する新型機を実現しました。


8型機では、安全性と使い勝手を大幅に向上させました。まず、キャビン内のモニターを7.7インチから10.1インチへ拡大し、2画面表示時の視認性を向上。さらに、操作中の視界を遮らない縦型デザインを採用しました。
また、安全性強化のため、精度の高い衝突軽減機能「FVM3」を全機種に標準装備しています。AIによる画像解析で、旧型よりも高い精度で人間を検知できるようにシステムを改良しました。
より見やすく、安全になった8型機をぜひ体感してください。




オペレーターの感覚にマッチした操作性を求めて8型機ではカスタマイズ機能による操作性チューニング機能や、立ち上がり時のスムーズさを追求した操作性へ仕上げました。作業モードは「SP(スピード重視)」「P(パワフルな動き)」「ECO(低燃費と作業性の両立)」の3種類を用意。「P」と「ECO」はエンジン回転数を10段階で調整可能です。
特に「ECO」モードは、軽負荷時にはエンジン回転数を抑えるなど燃費を最適化しますが、高負荷時には「P」モードと同等の性能を発揮し、“使えるECOモード”に仕上げています。オペレーターの好みや作業内容に応じた設定が必ず見つかりますので、ぜひ体感してほしいですね。


8型機では台形型のボディにすることで「力強さ」と「安定感」を、そしてカウンターウェイトから本体側面につながるプレスラインで「スピード感」を表現しました。
このようにボディ形状を四角形に近づけたことにより、装置の配置が最適化されメンテナンス性も向上。さらに、安定感を損なわないよう中央部と上部に凹部を設け、「ギュ」っと締まった印象を実現しました。見た目だけでなく、使いやすさも追求した8型機のデザインに注目してください。




8型機のキャビンは、長時間の操作でも疲れにくい「快適性」を追求しました。ポイントの一つは、コンソール一体型シートサスペンションを採用した点です。シートとコンソールが連動する設計にしたことで、無理のない姿勢を維持できるようになりました。
さらに、高機能エアサスシートの座り心地の良さをより引き出すことにも成功。ペダル位置を低くし、エアコンの体感性能を向上するなど細部まで改良を重ね、快適で使いやすい“オペレーターファースト”なキャビン空間を実現しました。


8型のアドバンス仕様機は、オペレーター作業効率や生産性、安全性を改善させる先進機能を搭載しています。例えば「ペイロード」機能は、積載量をリアルタイムでモニターに表示し、効率的な積み込みを支援。さらに、「高さ深さ警報機能」「デジタル水準器機能」「挙動安定化機能」など、安全で安定した作業をサポートする機能も備えています。
また、壊れにくい設計にも配慮し、センサの配置を工夫。標準機からICT機への移行が不安な方に、まずはアドバンス仕様機で先進機能の有用性を感じていただいきたいです。


8型機では、足回りに堆積する土砂の清掃負担を軽減し、故障リスクを低減するため構造を見直しました。従来、サイドフレームの排土孔は緩衝装置によりふさがれていましたが、8型機では装置を25%コンパクト化。土砂がよりスムーズに排出されるようになりました。
また、必要十分な強度を維持するため、製造工程や測定法を見直し、約2年かけて耐久性試験をクリア。この改良により、不具合の発生を抑えています。耐久性が向上したことで、売却する際の査定にもプラスになるのではないでしょうか。