2D・3D/MG・MCまとめ

ICT建機は、2D・3DとMG(マシンガイダンス)・MC(マシンコントロール)の掛け合わせで2DMG・2DMC、3DMG・3DMCに分類できる。

2Dとは、バケットの刃先を「0」基準に設定することで、「現在のバケット位置」と「設定した勾配」の差がわかる。3D設計図データ作成が不要で、導入コストが3Dより安価なことがメリットといえる。ただし、建機を移動するたびに丁張が必要で、基準点をセットし直す必要がある。

一方3Dは、衛星データなどの位置情報やセンサーによって刃先位置をリアルタイムで把握できる。自分の位置がわかるのは3D、わからないほうが2Dといえる。3D測量データ・3D設計データを建機に取り込むと、「現状」と「目指す設計面」の差がモニター上に表示されるため、2Dのように足が動くたびに基準点を0にセットする手間がなくなる。

つまり、バケット位置をその都度教えてくれるので、丁張いらずの施工が可能になるのだ。ただし、測位関係の機器を揃える必要があり、3D設計データ作成のための事前準備を要する。

2D

丁張にバケット刃先を合わせて基準点を “0セット”
設定した勾配とバケット位置の“差”をガイダンス

3D

3D設計データを駆使し設計面との差をモニター表示
バケット位置をガイダンス

続いて、MG・MCの違いだが、まずMGは設計面との差を音とモニターで、バケット位置を知らせる機能だ。操作方法は従来と同様のため、仕上がりはオペレーターの技量に左右される。

MCはMGの技術に加え、設計図に沿ったバケットの半自動制御を可能に。完全に自動運転というわけではないが、機械に動作を任せられる点がMGとの大きな違いだ。掘り過ぎ防止や整地アシストをしてくれるため、工事の精度が上がることが期待できる。自動車にたとえると、MGはカーナビで、MCは半自動運転だ。

MG

音とモニター案内に沿って、従来通りに手動操作
(車にたとえるとカーナビ)

MC

簡単なアーム操作でブーム・バケットが動く
(車にたとえると半自動運転)