バカ殿は生涯やっていたいコント
小生意気なガキとすれちがって、「志村、バッカだな、おめえ。あんなことわかんねえのかよぉ」などとからかわれると、ひどくうれしい。素直な子どもに感謝。
「心がけているのはちょっとした気持ちのいい笑いです。だから、他人の悪口は言いません」
これって、お笑いにかぎらず、我々の日々の人付き合いにも必要なことではないか。気持ちのいい関係をつくるための条件である。 芸の話に入り込むとどんどん熱を帯びてくる。おしゃべりが止めどなく流れ出す。
「生涯やっていきたいのはバカ殿ですね。バカのようでいて、いろんなこと知ってんじゃないかと見えるし、かわいらしいところもあって、なんでもできる、『あの人』は」
あの人? キャラクターについて、友人知己みたいに語りだしたところで、最高潮に。なお話は尽きない。が、ひとまず……。
途中で脱いでしまった、濃紺のキャップを、改めて深く深くかぶる。ややうつむき加減の、目立たない身体に戻す。そして、入ってきたときそのままに、ふつうの街のおじさんになりきってそっと去っていく。 志村さん、まさかこれも演技じゃないんでしょうね。 |

 |
|